子連れLSE留学記(英国大学院留学)

2020年から子連れでLSEに留学している筆者の記録

43 LSE・MPAの特徴(?)

狙ったかのようにReading Week中に家族が順番に胃腸炎になって、計画が狂い今週まで尾を引いた。不幸中の幸いは、狙ったかのように、Reading Weekが終わる前に全員回復したこと。

 

今週末、APPS(The Association of Public Policy Students, 公式の学生団体)主催で、テムズ周遊クルーズでパーティーが開かれる。家族をほったらかしにするわけにもいかないし、近頃の新規感染者数の推移を見ると新型コロナウィルスの感染も気になるので、参加しないことにしたが、周囲はみんな参加するようだ。私の場合、万が一、自分が感染したら、家族にも影響するので、結構感染状況は気になっているのだが、単身留学生だとまた違う感覚なのだろうか。実際、クラスメイトが感染したからPCR検査を受けろという連絡が来たり、隔離が必要になったからセミナーにもオンライン参加という人も見かけたりするのだが…

といいつつも、英国内での規制がない中、社会交流を全くしないのも留学の甲斐がないので、社交性がない私なりにクラスメイトと夕食にでかけたり、誕生日会に呼ばれて参加したりしている。

 

そんな中、他の大学・コースの日本人とも面識を得る機会があって、いろいろ話を聞いているとLSEMPAとの違いが見えて面白かった。

ある大学の公共政策コースでは、留学生の割合が少なく、学生のほとんどが欧米出身、議論のスピードも速くてついてくのが大変、クラスメイト同士の交流もあまりないとのこと。うちの場合はほとんどが留学生だし、前述のような公式イベントだけでなく、学生同士の非公式の交流も多いので、公共政策大学院はどこも交流が多いのだろうと思っていが、全然違うようだ。

また、公共政策以外のある修士コースでは、とにかくひたすら個人で授業を聞き、課題を解いて、内容を理解するという流れで、友人ができる気配が全くないとのことで、これも経済学の課題でさえグループで解かせていたうちとは大違いだ。

 

また、今学期はジェンダー研究科の授業も取っていて、当然ながら、多くのジェンダー研究科の学生に混ざって授業を受けているが、MPAの学生の方が優しいと感じる場面もしばしば。例えば、グループディスカッション中、私が喋っている間、露骨に眉をひそめていて、喋り終わった後、まぁ日本ではそうなのかもね、とばっさり切られるというMPAでは一度も味わったことがない経験をしている。MPAの学生は、ジェンダー研究科の学生は、というのも過度に一般化してると分かっているし、実際ジェンダーの授業でも素敵なクラスメイトはいるのだが、留学生が多いというMPAの環境は、比較的過ごしやすいんだなと実感した瞬間であった。もちろん、非ネイティブの学生が多いからこそ、いろんな訛りの英語が飛び交い、リスニングの難易度が上がるという側面もある。

 

ついでに、他の日本人と話していて印象的だったのが、「英語ができない分、他のところでどういう貢献ができるか常に気を遣っている、舐められてら終わりだから」という話。日本人あるあるだし、私もグループプロジェクトの中で、英語ができないなりにどう貢献できるかというのは意識している。しかし、正直、「舐められたら終わり」とまでは思っていないので、トップクラスで競争するには、そういうマインドが必要なんだろうなと仰ぎ見る思いだった。ただ、同時に、そのマインドをずっと抱えて生きていくのも辛そうだなとも思った。

人生、勝ち続けるのは無理だから、負けるところでどう負けるかも大事なんじゃないか。

というのを言い訳に、いま取り組んでいるキャップストーンプロジェクトでは、「英語は得意じゃなく、特に疲れているときはやりとりが大変で、チャットとかの反応が悪くなる、無視しているわけじゃないというのを理解してほしい」と恥も外聞もかなぐり捨てて予防線を張っている。それでも、馬鹿にした表情もせず真摯に受け止めてくれるチームメイトを見ると、いいグループに入れたなと思うし、恥を忍んでさらけ出すのも必要なんじゃないかと思う。

 

 

久しぶりの写真

通学路もライトアップされ、クリスマスモードに。

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