子連れLSE留学記(英国大学院留学)

2020年から子連れでLSEに留学している筆者の記録

42 ロンドン生活中最大のトラブル

以前に少しだけ触れた、洗濯機問題。

takino20.hatenablog.com

 

ようやく解決したので、顛末を記録しておく。

ことの発端は、ある日の金曜の夜、いつものように洗濯機を回そうとするとエラー表示。ネットで調べたエラーコードによると排水がうまくいってないとのことで、とりあえずフィルター掃除をするも、解決しなかったため、日系の管理会社にメールで連絡。

翌日になって、(洗濯機は備え付け、大家の所有物なので)修理するにも大家の許諾が必要なので、大家からの連絡を待つようにとの返信。この時点でパートナーは洗濯機が使えないのに修理する以外の選択肢があり得るのかと管理会社の対応に怒り気味。

 

その後すぐ、修理業者を手配してもらったが、訪問は丸1週間後。

そして、訪問したエンジニア曰く、

・ライムスケールが詰まって排水がうまくいかなくなっていた

(ロンドンは水道水が硬水で何もしないでいると水に含まれる石灰成分が凝固して管内などに付着してしまう。風呂の水道トラブルもこれが原因だった)

・定期的にライムスケール除去用の薬剤を使って槽内を洗浄した方がいい、自分がいま薬剤を持っているから売ってあげてもいい

(スーパーでも普通に売っているものらしいし、ぼったくられないか心配だったので丁重に辞退)

・その他、ヒーターにも問題があって部品交換が必要だが、いまは手持ちがない、在庫を確認して、持ってこれるようになったら連絡するので改めて予約を取るように

とのことで、この日には修理完了せず。すぐ使えるようにならなかったことには不満を覚えつつ、まぁ正直、ここまでは覚悟していた。

 

当然、この間、洗濯機はずっと使用できていないので、近所のコインランドリーを週3・4回ぐらいのペースで利用することに。コインランドリーのおっちゃんが親切な人で使い方を丁寧に教えてくれたし、洗濯機を待っている間に積読解消でもしようと店内で静かにクリスティ作品を楽しんでいたので、不便だし、お金もかかるけど、まぁいいかとこのときは思っていた。

 

2回目の訪問は、1回目の訪問からさらに1週間後。

前回とは別のエンジニアがやってきて、前回のエンジニアが問題の診断ミスをしたようだ、指定された部品を持ってきたが、これではない別の部品が必要、別途修理の予約をするようにと言って帰る。

エンジニアの手配は管理会社がやってくれているのだが、その都度、こちらから事情を伝えて改めて予約を取ってくれと言わなければいけない。管理会社のせいではないとはいえ、管理会社からは、まぁこれが英国クオリティなんで、みたいな反応をされ、夫婦ともにいらつく。

 

3回目の訪問は、さらに1週間後。

また別のエンジニアがやってきて、指定された部品をもってきたが、なぜかうまく設置できない、と言いそのまま帰る。本当は、型違いだとか持ってきたのが新型だからうまくいかないのだと思うとか言っていたような気がするが、正直、よく分からなかったし、どうでもいいから早くしてくれよという気持ちで説明は上の空。たまりかねて、エンジニアに、あなたたちは本当に直せるのか、直せないのなら新しいのを買った方がいいと管理会社に言ってくれと伝えるも、直せないことはない、新しいの買うかどうかはあなたたち次第だと言われ埒があかない。

 

その上、最悪なことにその数日後、階下の住人が訪ねてきて、天井から水が漏れてくるが、水をこぼしたりしたかと聞かれ、心当たりはないと答えたところ、フラットの管理人が部屋に上がり込んでうちの水回りを点検。結果、洗濯機に繋げる水道管から水が漏れていて、それが階下まで漏れていたことが判明。これまでそのようなことは起きてなかったし、我々はこの数週間、洗濯機周辺を触っていないので、どうやら3回目の訪問のときにエンジニアがいじって元栓を止めるのを忘れていたのが原因らしい。

階下の住人への補償などは管理会社に丸投げしたが、修理会社の保険で対応することになったらしい。

 

さらに翌週、4回目の訪問で4人目のエンジニア。

ようやく洗濯機が使えるように。前回のエンジニアが原因で水漏れ事故が発生したので、何度も水漏れをしていないことを確認させられ、俺は大丈夫だろうとどや顔をされる。

新品のヒーターを設置したので、最初のうちはヒーターのコーティングが溶ける臭いが若干すると思うが問題ないと去っていく。

 

ようやくいままでどおりに使えると安堵したのも束の間、3日後には、槽内で洗濯物が滑るのを防ぐためにあるプラスチック製の突起が溶けていることが発覚。たしかにやたら乾燥の効きがいいな、注意された臭いがいつまでも消えないなと不信には思っていた。早急に管理会社に連絡して、流石にもう買い替えないと無理だと思いますと伝えたものの、とりあえず修理可能かエンジニアを派遣すると言われる。

 

5人目のエンジニアは、これは洗濯槽ごと替えないと無理だし、買い直した方が安いと思うと言い出すので、それならそれを管理会社に言ってやってくださいよというと、その場で管理会社に電話をしてくれるナイスな対応。管理会社からは、またしても大家に連絡をするからちょっと待ってくれと言われる。

 

数日後、ようやく買い替えることになり、家電量販店から新品の洗濯機が運び込まれるが、コンセントに問題があって設置できない、先にコンセントを修理してもらえと言い出し、何もせずに帰る(古い洗濯機を置いたまま、新しい洗濯機も持って帰る)。

 

さらに数日後、配線関係の修理業者が来るが、コンセントに問題は何もない、なぜ彼らが設置できないと言って帰ったのか自分には理解できない、あいつらは怠け者だと言い出す始末。毎度毎度来る人が違って、ここまで来ると、もう誰の言うことを信じればいいんですかという状況。

この修理業者は、家電量販店に新品の洗濯機を持ってきてもらって古いのを持って帰ってもらえ、彼らは設置する必要はない、自分が搬入された後にまた来て設置すると主張。

誰のことを信じればいいか分かんないよと言うと、自分はこれまでの経緯も全部知っているし、洗濯機の搬入も自分が手配したことだ、俺が全部コントロールするから心配することは何もない、と詐欺師の常套文句のような言葉を並べ立てられたが、もうここまで来ると、分かりましたじゃあ好きにしてくださいという気分。

 

翌週、家電量販店が来るが、新しい洗濯機の搬入だけして去る。大丈夫だろうかと心配していたが、数時間後には、先日の修理業者が来て、古い洗濯機の搬出、新しい洗濯機の接続をする。

これで、このトラブルもようやく終了。最初の問題発覚からここまでおよそ1か月半。

 

 

さすがにここまでのことは英国でもめったに起こらないようで、イギリス人もびっくりしていたし、クラスメイト達にも毎週のように心配してもらった。

本当にストレスの多い1か月半だったが、管理会社の担当が途中で変わって、メールで一言、長らくご迷惑をおかけしてますと言ってもらった時にほっとしたり、コインランドリーのおっちゃんが毎回笑顔で出迎えてくれて、忙しいときは洗濯物を洗濯機に入れて回しだしたら、後の乾燥・取り出しまではサービスでやってくれたりと、他人の些細な親切に接して、そのありがたみを実感できた(コインランドリーのおっちゃんはこっちが上客だからというのはあったかもしれないが)。

 

これだけのトラブルは在英中はもうないものと信じたい。