6 ロックダウン直後の状況
11月5日からイングランドで2回目となるNational lockdownが始まった。
日本の緊急事態宣言と同様に、
1.特別な理由のない外出の禁止
2.同居していない人との面会禁止
3.特定の業種の営業停止
といった規制が12月2日まで行われることになり、具体的には、レストラン・パブなどは持ち帰りを除き営業停止となり、レジャー・エンターテイメント施設は閉鎖される(美容院も閉鎖されるため、駆け込みでこちらに来て初めて行った)。
ただし、3月に行われた1回目のロックダウンと異なるのは、若者を教育に留めることを最優事項とし、教育機関は閉鎖されないことだ。そして、LSEは、ロックダウン開始前日の11月4日に5日以降もこれまでどおり、対面でのセミナーを継続するという方針を発表した。
私は、この1か月、観光をする余裕はほとんどなく、子どもたちと近所の公園やスーパーに買い物に行く以外は、家か大学で勉強という日々だったので、対面でのセミナーが継続されるということは、ロックダウンが始まっても、生活に大きな影響はなさそうだ(こうなるなら多少無理をしても、子どもたちをもっといろいろなところに連れて行っておけばよかったという後悔は残るが)。
多くの学生が寮生活していることを考えると、日用品の買い出しや運動のための外出が許可されているとは言え、ずっと寮の中にいるというのも息が詰まるだろうし、メンタルヘルスなど他の健康問題が生じる危険性もあるので、大学の判断は理解できる。
一方で、MPAの同級生にも何人か新型コロナウィルスに感染をしたり、感染者の濃厚接触者となり自己隔離の勧告を受けたりしている者が出ているという話を聞くと、これまでのどおりの運営方針で大丈夫なのかという不安も残る。
Introductory courseで同じグループだったクラスメイトの中には、渡英するのは12月以降の予定というものもいたが、今にして思えば、最も合理的な選択だったかもしれない。
街の雰囲気は、2回目ともなると慣れたものという感じなのか、私の家の近所では、ロックダウン直前にスーパーで買い占めが起きるといった混乱もなく、淡々と受け入れているような印象を受けた。逆に、ロックダウン開始直後に公園を訪れた際、多くの子連れの親たちがマスクもせずに談笑しているさまを目撃し、本当にロックダウンしているのだろうかと疑いたくなるありさまだった。
厳しい状況が続くが、個人でできることと言えば、手指消毒の徹底とマスクの着用ぐらいだろうから、粛々と行いつつ、勉学に励みたい。