子連れLSE留学記(英国大学院留学)

2020年から子連れでLSEに留学している筆者の記録

49 LSE/MPA2年目・MT振り返り①(PP419)

MTというと秋学期(昨年の9月末から12月中旬まで)なので、既に半年以上経過し、記憶も朧げだが、まずはPP419 Advanced Empirical Methods for Policy Analysisから振り返る。

 

この授業は履修要件として、PP455 Quantitative Approaches and Policy Analysisを履修済みであることが原則として求められているように、PP455の上級コースという位置づけになっている。

具体的には、Randomized controlled trial (RCT)の詳細(ATE, TOT, ITT, LATEの違い/検定力とサンプルサイズなど)、Difference-in-Differences (DID)の復習+Difference-in-difference-in-differences (DDD) estimatesとSynthetic Controls、Regression Discontinuity(RD)の詳細(Fuzzy RDとSharp RDの違い/Parametric vs non-parametricなど)、Standard ErrorsとNon-Standard Standard Errors、そして、Calibrationを扱った。

 

講義の担当教授はPP440でミクロ経済学を教えていた教授だったが、進め方は昨年のPP455とほぼ同じで、毎週1時間×2の講義、課題が出て、1時間のセミナーで課題の解説を行うという形。課題はさすがに個人作業だったことと、課題に対して毎回ではないが、ターム中に2回程度個別にフィードバックがあったのがPP440やPP455との違い。

Advancedというだけあって、扱っている内容はなかなかレベルが高く、課題で全く手が出ないという問いもしばしばあった。特に最後に扱ったCalibrationは、いまだによく分かっていない。例年、多くの学生がそうなのか、教授がCalibrationは毎年試験に出しているから、逃げられないよと笑いながら言っていた。ただ、小問1問分、配点にして10点分なので、私は早々に逃げることにした。

 

評価は25%がprojectで75%が試験。Projectは英国で実際に行われた奨学金制度の変更について英国教育省の委託で行われた政策評価レポートを読んで要約・分析し、自国の大臣に報告せよという形式。例によって字数制限が厳しく、仕事でレポートや議事録の要約をしていたことを思い出しながら、うまく要約することに注力したところ、フィードバックで、分析は不十分だけど要約事態は非常によくできているとコメントをもらい、喜んでいいのやらちょっと複雑な気持ちになった。

試験は対面でやる予定だと宣言されていたが、12月になってオミクロン株が流行したこともあり、最終的にはオンラインの試験となった。対面試験には本当に戦々恐々としていたので、オンラインになったのは本当によかったが、昨年と違い、試験時間は2時間45分と短く(昨年は24時間以内提出が多かった)、その点は苦労した。