子連れLSE留学記(英国大学院留学)

2020年から子連れでLSEに留学している筆者の記録

9 浮き沈み

Reading week 前に少しずつ慣れてきて、少し余裕ができるかと思ったのもつかの間、グループプレゼンテーションや課題のエッセイに苦しんでいる。
と言っても、今学期にあるのは、評価対象のグループプレゼンテーション2つとエッセイ2つ、評価対象外のグループプレゼンテーション2つとエッセイ1つだけなので、大したことないと言われそうだが。

 

グループプレゼンテーションのことは、終わった後にまとめて振り返りをしたいと思っているが、この数週間は自分の英語力のなさに本当に打ちのめされている。Reading week前からグループワークはあったが、経済学の問題などを一緒に解いて、分からないところをお互いに教えあうという程度なので、「ここの答え何?」「どうやったの?」「答えは〇〇だよね?」ぐらいのことが喋れればやり過ごせるのだが、グループプレゼンテーションともなるとそうはいかない。

とにかく話についていくのに必死で(それでもついていけてない場面もたくさんあるけど)、急に「それであなたはどう思う?」聞かれても、うまく反応できない。例えるなら、クラスメイト達がWindows 10でサクサク情報を処理している中、私一人Windows XPでフリーズ起こしながらカクカク動いている気分。

あからさまに呆れられた顔もたびたび向けられたり、口頭のやりとりでうまくできない分、Whatsappというチャットアプリで質問をして取り返そうとしても、反応してもらえなかったりと、気分が沈むことも多い。英語力の評価と自分の能力の評価をあまり結び付けないようにすること、と諸先輩方も語られていて、分かってはいるが、それでも結構こたえる。

これまで日本の教育で「劣等生」の気分をここまで味わうことはなかったので、これもいい経験だと無理にでも考えているが、別にそれで状況が好転するわけでもない。

 

そんな状況なので、ずっと続いているグループワークでさえ、参加するのが億劫に感じられたり、そこで発言するのが怖くなったりするが、たわいもない話をしているときに、こちらが下手くそな英語で話している間、じっと耳を傾けて、反応してくれるクラスメイト達がいることに救われている。

どうせ聞いてても分からないからとか、うまく喋れないからとすぐに自分で壁を作ってしまいがちで、それは仕方がないと思う。だが、そこで諦めてしまうのではなく、時が解決してくれると信じて、いまできることを地道に続けていきたい。

そのためにも、常に、壁を作って引き籠っていないかと自問自答を重ねる。 

 

そういえば、WhatsappでMPA全体のグループチャットがあるが、先日、そのタイムラインが"Happy Diwali"や "Happy thanksgiving"という言葉で溢れかえっていた。あまりにもたくさん通知が来るので、正直、少し煩わしいとさえ感じたが、多様性を認めるっていうのは、単に相手のことを否定しないということよりも一歩進んで、積極的に相手のことを認めて関心・共感を示すことなのかなとぼんやり考えた。

 

「劣等生」の気分もこうした気づきも日本で生活している中ではなかなか得られなかったので、こうした感情の揺さぶりを受けるのも留学での収穫だと思う。

 

キャンパス内もクリスマス仕様に。

 

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