子連れLSE留学記(英国大学院留学)

2020年から子連れでLSEに留学している筆者の記録

11 子どものこと(予防接種)

以前の記事でGPの登録について書いたが、その後の予防接種について。

 

takino20.hatenablog.com

 

NHSで定期接種となっている予防接種については、接種時期になるとGPから連絡が来るようだが、自分で把握している場合は、GPからの連絡を待たずに予約を取るようにと言われている。

通常の診察はウェブで予約が取れるのだが、予防接種はできないようで、しぶしぶ電電話をしたところ、予防接種の履歴が英語で書かれていないから把握できない、証明書付の英訳を提出しないと予約できないと言われ、そんなはずはない、日本語で書いてあるけど英語も併記されているだろうと押し問答からスタート。数日かかってようやく、とりあえず看護師の予約は取る、ただし、実際にその日に予防接種できるかどうかは看護師の判断と受付に言われ、なんとも微妙な状況に。

 

長子はこれまで日本で予防接種を受ける際、その日の朝に伝えて心の準備をさせることで頑張ってくれていたが、今回は、打つかもしれないし打たないかもしれないとこちらも中途半端な説明しかできないまま病院へ。

診察室で看護師が、こちらがGP登録時に渡していた母子手帳の写しを見ながら、英国の定期接種の紙を見せ、これとこれは終わっているなどと説明。その間、緊張した面持ちの長子。最終的にはその場で、インフル(経鼻)と髄膜炎C・MMRを打つことに。予想できたが、長子はこれに大パニックで大泣きしながら嫌がるところをどうにかこうにかやり終える。同じように末子は髄膜炎BとCを打つ(インフル(経鼻)は2歳以上しか使えないため利用できず)。

 

その後、NHSの定期接種の対象外で打てなかった予防接種を打つために今度はロンドン市内にある日系病院へ。長子は髄膜炎B、末子は水痘(2回目)の1本ずつだったが、長子は前回のGPでの出来事がトラウマになったのか、朝から伝えていたにも関わらず、ここでも大泣きして一苦労。

 

GPの受付が適当なことを言うから…と恨み言の一つでも言ってやりたい気分。年明けには、長子が4種混合(日本では既に完了しているが英国の基準だと小さいときに打ったのはノーカウントとのことで再度打つ必要あり)、末子が髄膜炎Bの2回目をそれぞれ打ちにGPへ再び行かないといけないが、どうなることやら(また電話で予約を取らないといけない)。

 

 

短期間の間に予防接種目的でGPと日系病院を利用して気づいた違い。

日系病院は、日本の病院と同じように医師が診察。どの注射を打つか説明はするが、注射薬のダブルチェックは医師と看護師が行うので、利用者は実際には確認できず。医師が注射し、看護師はその補助(子どもの体を抑えるなど)を行う。診察室を出た後は、会計処理のために待合室でしばらく待たされる。

 

一方、GPの場合、医師はおらず看護師が1人で診察。どの注射を打つかの説明をした後、実際に注射する注射薬の箱を見せ、期限などを一緒に確認する(おそらく説明とダブルチェックを兼ねている)。看護師がそのまま注射し、診察室を出たら、会計はないためそのまま帰宅。また、こちらが英語に不慣れであることを察して、看護師が、注射後にその場で予防接種記録をPCで入力して、その記録を印刷して渡してくれた。

 

個人的には医師の働き方改革だとか言われている中で、予防接種はわざわざ医師にしてもらわなくていいと思う。英国では、インフルエンザの予防接種にいたっては薬局で打てる(今年については在庫切れで打てないが)ので、日本もそのくらい予防接種のハードルを下げられないのだろうか。

また、実際に注射する注射薬の箱を見た方がなんとなく安心できた。これについては、英語でのやりとりに自信がなかったので、何を打ったか間違いがないように箱の写真を撮らせてくれといったら快く取らせてくれたことが大きいが。

 

個人的な感想としては、予防接種に関しては、総じて英国のやり方の方がいいと感じた(いまだにGPの受付に対しては思うところ大だが)。もっとも、こうした事象は、医師会と看護師協会のパワーバランス、医療機関の経営形態、患者の選好など様々な要素が複合的に関与してもたらされているので、一部分だけを取り出して、こうすべきと言えるものではないのだけれど。